IVF(体外受精)によって、念願の赤ちゃんを授かったカップルが、不妊治療を担当したクリニックを相手取り、訴訟を起こしているというニュースを目にしました。
なぜ訴訟にまで発展したのか、この写真を見れば一目瞭然…ですね。

両親はいずれも白人ですが、生まれてきた赤ちゃんは、どう見ても違う人種に見えますね。
両親は、生まれた瞬間から「これはおかしい」と感じ、「一目で分かった」と語っています。
その後の遺伝子検査で、赤ちゃんとは生物学的に全く親子関係がないことが確認されたそうです。
記事の中でこの両親は、
「言葉では言い表せないほど赤ちゃんを愛している」
と語る一方で、
「この子の遺伝的な両親を見つける道義的な義務があるとも感じている」
と明かしています。
さらに、自分たちが凍結保存していた胚(受精卵)がどうなったのか―他の家族に移植されてしまった可能性はないのか―についても解明を求めています。
喜びと愛情、そして不安や恐怖が入り混じった、非常に辛く、複雑な気持ちでしょう。
この訴訟はお金のためではなく、娘の生物学的両親に関する情報と、自分たちの胚(受精卵)がどうなったかの情報を得るためだと言います。
実は私、つい先日 The Megyn Kelly Show で、似たようなIVF取り違えのケースを扱ったエピソードを聞いていて、こんなことが本当に起こり得るんだ!と驚きました。
そのニュースに登場したカップルも白人で、生まれてきた赤ちゃんがアジア系の見た目だったため、違和感を覚え、クリニックを通じて調査を進めたそうです。
その結果、自分たちの胚と取り違えられていた、ラテン系とアジア系のカップルを突き止めることが出来たそうです。
一方、その相手のカップルも、「自分たちはアジア系なのに、白人の赤ちゃんが生まれてきた」と戸惑っていたそう。
お腹から産んだ子が明らかに自分の遺伝子ではないのに、日々愛情が募っていく。
一方で、本当の自分の子はどこでどうしているのかという恐怖や疑問。
そして、生物学的親が見つかったら子を返さなければならないかもしれない不安…。
そんな複雑な感情が交錯していると、彼らは語っていました。
不妊治療によって、多くの人が親になる希望を叶えられる一方で、このような事件が起きてしまう現実があるんですね。
そしてふと考えてしまいました。
今回の2つのケースでは、見た目が明らかに異なっていたからこそ「おや?」と思ったけれど、これがもし同じ人種だったら果たして気づけたのだろうか…
日本で同じことが起きた場合、「どちらにもあまり似ていないね」で終わってしまうケースも、あり得るのかなと思ってしまいました。
不妊治療クリニックで育てられた胚は、両親が強く望んで臨んで挑んだ治療。
その結果がこのようなことになってしまうとは、何と複雑なのか…と感じました。
さて、ここで妊娠・不妊治療関連の英語表現をおさらいしておきましょう。
アメリカのニュースでよく出てくるものです!
妊娠・不妊治療に関する英語表現
- pregnancy
妊娠 - expectant parents
妊娠中の親、出産を控えた両親 - welcome a baby
赤ちゃんを迎える - give birth to ~
~を出産する - IVF (in vitro fertilization)
体外受精 - fertility clinic / IVF clinic
不妊治療クリニック - embryo / embryos
胚、受精卵 - biological parents
実の親、遺伝的な親 - embryo mix-up
胚(受精卵)の取り違え(今回の事件の核心表現)
これらの単語を知っておくと、アメリカの不妊治療ニュースがぐっと読みやすくなります!
