“American Idol” という、オーディションに受かった一般人が番組で歌のバトルを繰り広げ、視聴者が投票して、最終的に勝者を一人決めるという番組が長年人気です。
2023年のウィナーはハワイのロコボーイ、イアム・トンギさんだったそうです。
3年前にハワイからシアトルへ引っ越したというイアム。
“Why on Earth would you leave Hawaii?”
とジャッジに聞かれて、即座に
“Priced out of paradise.”
と答えています。
ハワイは元々物価が高いですが、ここ数年特にその傾向が顕著になり、ハワイではこの“Priced out of paradise.”が非常によく使われるようになりました。
Priced out of ~というのは、「~が高すぎて手が出ない」という意味がありますが、ハワイでこの言葉をここ最近使う場合は、ローカルの人がハワイでの暮らしが高くなりすぎて島の外へ引っ越しことを余儀なくさせられることを指すことが多いように思います。
「Priced out of Paradise」単品で使われることが多いですが、書き換えるとこんな感じになるのかな?
Hawaiian people are being priced out of their own land.
ハワイはコロナ前でも物価が高すぎるために、ローカルの人はダブルワークが結構普通で、それでも生活は苦しかったんですが、ここ最近の物価高は島を去らなければならないほどになってしまっているようですね。
このイアム君もハワイから家族とシアトルに引っ越したと言っていますが、シアトルも物価は結構高いですので、どれだけハワイが高いのかがうかがえますね…
上記のリンクのオーディションで、イアムが歌うのは数か月前に亡くなったお父さんへのトリビュートで、James Bluntの「Monsters」なのですが…これが泣ける。
号泣してしまいました。
全編に字幕が付いていて、歌詞もシンプルで泣ける内容なので、ぜひ見てみてください!
ちなみにジャッジが
“Why on Earth would you leave Hawaii?”
(一体どうしてハワイを去ったりするんだい!?)
と聞いていますが、この「on earth」というのは疑問詞の後に付けて強調する意味合いがあり、日常会話で結構よく使われます。
「一体全体!」というような意味合いです。これと同じ使い方で「in the world」もよく使われます。
How in the world did you do it?
(一体どうやってそれをやったんだい!?)
みたいな感じです。
アメリカンアイドルの勝者はプロデビューして、超売れっ子になる人がたくさんいるので、イアム君もぜひ売れっ子歌手になって、お母さんを連れてハワイの地に帰れるといいねぇ。